この夏、南の空が熱い‼

この夏、夕方から夜にかけて、南の空にスターが勢揃いしています。

もともとこの時期に存在感を持って光る、さそり座のアンタレス。

アンタレスの名の元でもある真っ赤に輝く火星。

そして、巨大な輪が特徴の土星。

この、スターの中の豪華なスターが3つ並ぶ様子はみごとです★★★

 

今日はその中の火星についてお話しますね。

火星は、「戦い」の星と言われます。MARS(マーズ・マルス)、軍神です。真っ赤なイメージですが、実際にはややオレンジ色を帯びた赤です。地表の赤さび(酸化鉄)によってそのように見えるのです。

さそり座の一等星アンタレスは、「アンチ・アレス」がくっついたもので、「アンチ」は反対・対抗という意味ですね。アンチ巨人や、アンチテーゼなどと使うあの「アンチ」です。

一方「アレス」はギリシャ語で火星のこと。つまり「アンタレス」とは「火星に対抗するもの」、つまり火星の赤さに匹敵する存在ということなのです。

正確には、「アレス」といった場合はギリシャ神話の軍神、「マルス」という場合はローマ神話の軍神、微妙に異なるものだそうです。「マルス」が「武勇」の象徴であるのに対し、「アレス」の方は「破壊」の意味合いが強いようです。そしてホルストの有名な組曲「惑星」の中の「火星」は戦争をもたらす狂気をあらわしているようです。

そして燃える赤は情熱の色、またその激しさから戦いの色でもあります。そんなところから火星は軍神であり、男性をあらわす星でもあるのでしょうね。

男性といえば、火星のマークと雄(オス)のマークは同じです。女性の場合、生まれた時の火星の位置で好きな男性のタイプが決まるのですよ。たとえば生まれた時に火星が獅子座にいたら、獅子座のようなリーダーシップのとれる男性に惹かれるし、天秤座にいればスマートで洗練されたタイプの男性に惹かれるでしょう。

戦いの話に戻ると、「ノーサイド」で敵味方無し、となるのはラグビーの世界で、大概の場合は「勝ち」があり「負け」があります。つまり火星の赤は勝負の色でもあるのです。そういえば、かつて赤い服を「勝負服」と言っていた女性がいましたね。

 

さて「戦い」というと相手が必要と考えますか?

でも本当の敵って案外自分の中に住みついているかもしれません。

これ、一番きついですね。自分の中の敵。

きついからこそ乗り越えることができたら大きな成果となりそうですよ。

 

最後に、手相では人差し指の下の親指に近い部分が火星の丘の一つです。ここが豊かに盛り上がったり目立っている場合、戦う気持ちが強いようです。社会と闘う活力があり勇敢であるということです。頼もしいですね。

 

火星とアンタレスが近くにいる光景。

あなたは仲良く肩を並べているように見えますか?

それとも近くでにらみ合っているように見えますか?

いずれにしても、自分の中で熱く燃える闘志には変わりありません。

たまには夜空を見上げて、遠い宇宙に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。そしてこの2つの赤く燃える星の競演をご覧になって下さいませ。

本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。