今日はヒーリング(癒し)のお話をさせていただきますね。
街に繰り出すと、派手な色や騒音のような音楽が散乱して、刺激的な文字にも強い香りにもストレスの元が溢れていることに気づきます。新宿や渋谷には意外と新宿御苑や明治神宮といった緑のスポットもあるのですが、普段歩く街の喧騒は心をざわつかせることもあるかと思います。
そんなとき、「癒し」は本領を発揮します。
アロマの香りを生活に取り入れたり、美しいお花や絵画・音楽などの芸術作品に触れたり、また最近は「小鳥」や「ネコ」のいるカフェも増え、小動物との触れ合いに「癒されるぅ♡」という方も多いのではないでしょうか。
ご自分を敏感だと認識していらっしゃる方は、まめにストレス発散もなさるので比較的健康も維持されていますが、頑健な体躯の男性で、「自分は大丈夫!鈍感だから」と思ってらっしゃる方ほど、実は要注意ではないかと最近つくづく思うのです。気づかないうちにストレスを溜めこんで、自分で気づく頃には深刻な状態になっている場合が多いのです。
20代の独身の頃、銀座の「銀巴里」というお店に、美輪明宏の歌とお話を聴きに通っていたことがあります。パリのモンマルトルにある「ラパンアジル」というシャンソンを聞かせるお店(かつては画家のユトリロやピカソなどの芸術家が訪れていた)に行ったときの楽しさが忘れられずに、音楽活動をしていた友人から教わって行ってみたのがきっかけでした。当時美輪さんは、気管支が弱かったのかいつも咳こんでらっしゃいましたが、マイクの前に立った時の人を惹きつける力と麗しさが見事でした。また、常識なんてものをはるかに超えた魂の次元での話が面白く、人生の深淵を覗くような気持ちで、銀座線を途中下車して通っていたのでした。
美輪さんはよくこんなことを仰っていました。「女の子に女の子らしくしなさいというのは、本当はしぶとくて強いからなの。男の子に男の子らしくしなさいというのは反対に男のほうが繊細で傷ついやすいからなの」
お客さんは私も含めてみんなケラケラ笑っていましたが、きっと皆さん「なるほどね」と思ってらしたことでしょう。また「綺麗なひともやがて衰えていくのよ。若い頃はよかったなんてね、ちやほやされる人ほど思うのよ。でも皆さまはご心配なく。それほどでもない人はそんなに違いがわかりませんからね」なんて慰めになっているのかいないのかわからない言葉に癒しを求めて通っていたのかもしれません。
美輪さんの指摘の通り、意外と女性の方がしっかりと強く、じつは男性の方がナイーブで、いつまでも少年のような純粋さを持ち続けていらっしゃることが多いような気が最近いたします。それは体格に関係ありません。ラグビー選手のような頑健そのもののような方の心が、実は可愛らしくみえる女流タレントさんよりも繊細かなと感じることがあります。昔と違って今はメディアでも本音で語ることで受ける時代ですからね。本音が見えることで親近感を感じて好きになる時代です。(昔のアイドルは、好きなものも好きな色もイメージに合うものを答えるように指導されていましたね。好きな色は水色、好きな食べ物は苺、みたいな感じです。焼き肉なんて答えるアイドルはいなかったんです)今は見た目のかわいらしさと内面の面白さのギャップが喜ばれる時代なのかもしれません。かっこつける人が少なくなったとも言えるでしょう。だからこそ、何気ない会話から本音が垣間見えて面白いとも言えますね。
さて、癒しのお話でした。癒しとは、ゆったりと精神と肉体を日常のストレスから解放し、疲れを解きほぐすことです。いったん心も頭も空っぽにできる空間があるとよいでしょうね。ご自分の好きな香りに包まれて、ゆったりしたテンポの曲をかけて、静かに目を閉じてみましょう。瞑想(メディテテ―ション)を毎日なさるのは大変かと思いますので、せめて湯船につかりながらのんびりなさってください。日中に筋肉を鍛えた方は、明日もまたすぐに動けるためにダラーッとやわらかい状態にしておきましょう。「緩める」ということです。
瞑想するのも湯船につかるのも面倒なくらいくたびれた場合は、眠りにつく前のほんの短い時間でもよいので、ポジティブなことを思い浮かべることがおすすめです。そして「今日もよくがんばったね」と自分を認めてあげましょう。ご自分の中には既に、あなたを守り導いて下さっている存在がいます。ガイドしてくれている存在に感謝し、しっかり言葉に出して自分をも認めることこそ何よりの自分へのご褒美だと思うのです。自分が頑張ったことは、誰よりもご自分がわかっていることだからでもあります。
でも失敗してしまったときは?悲しくて辛くて耐えられないようなときは?とてもポジティブになんて考えられないってときは?
それは、「痛みを感じる」こともまた必要だというメッセージです。
ルーンストーンには「THORN〈ソン〉」という「トゲ」を意味する石があります。「チクッと痛みを感じる」ことを表すので、この石が出るとドキッとします。「どこそこに行きますがどうなりますか?」と尋ねた時にソンが出ると、用心して出かけます。そうすると思った程の痛手にならずに回避できることがありますし、ワンオラクルでこの石が出たときは「痛みを感じなさい」という意味になります。痛みを敢えて受け止めたり感じたりすることが大切ですよというメッセージなのです。
ですから、心が痛くて仕方のない時や、何も前向きに考えられない時は、そのことと静かに面と向かうときが与えられているのかもしれませんね。決して自暴自棄にならず、落ち着いて向き合ってみましょう。あんまり辛い時はひとりで抱え込まずにいらして下さいね。
あなたがご自分を発揮していくのは「今」ではないのかもしれません。ではいつまで待てばそのときはやって来るのか。四柱推命はそういうことにきちんと答えてくれます。大きな癒しになることを願っています。