スキージャンプといえば、高い山(丘)からまるで鳥かモモンガのように滑空して着地する競技ですが、あの伝説の葛西紀明選手や、いかにも動じないイメージの高梨沙羅選手が名実共に代表選手と言えると思います。
レジェンド葛西紀明選手の命式は年・月・日の順に 壬子 丙午 戊辰 となります。
また不動の強さを誇る高梨沙羅選手の命式は順に 丙子 戊戌 戊寅となります。
おわかりのように、2人とも日干が「戊(つちのえ)」なのですが、戊が大きくて不動の山を表していることを思うと面白いです。お2人とも「跳ぶ」ことが勿論好きでたまらないのでしょうが、もしかしたら「山」そのものもお好きなのではないかと思います。特に沙羅さんは、今年の10月で20歳になる程の若さなのにあの落ち着きぶりは素晴らしいですね。命式の中に「山」を意味する「戊(つちのえ)」が2つもあるからでしょうか。
さて今日は、その「戊(つちのえ)」の他の十干との関係及び相性です。
甲(きのえ):「土」は「木」に尅されることが大切なのですが、戊(つちのえ)の「土」は固くて乾いた土なので、「木」でほぐすにしても癸(みずのと)の「水」で潤す必要があります。
乙(きのと):固くてがっしりした戊(つちのえ)の「土」を尅するだけの力量が、お花である乙(きのと)にはありません。
丙(ひのえ):寒冷の時期には戊(つちのえ)の「土」は太陽である丙(ひのえ)によって熱せられて温められるのはよいと考えますが、夏の暑い時期の戊(つちのえ)にとっては太陽は「土」の乾燥を促すので良い存在とは言えません。
丁(ひのと):戊(つちのえ)は山の土なので、鉱物である庚(かのえ)がたくさんあると山崩れを起こしやすくなります。そこで丁(ひのと)の直火で鉱物である庚(かのえ)の力をパワーダウンさせることが戊(つちのえ)にとっては大切なことになってきます。ただし庚(かのえ)もなくて辛い状態でもない場合は、あまり大切な存在でもありません。
戊(つちのえ):大きな山が2つそびえてる風景です。それぞれが不動の存在として、しっかりとあります。
己(つちのと):山にとって畑の土である己(つちのと)の存在は頼もしいものとは言えません。大雨が降ったらまず畑の土はドロドロになり山のふもとは心もとないものとなってしまいかねません。
庚(かのえ):がっしりした山である戊(つちのえ)の中に大きな金属の塊である庚(かのえ)がごつごつといくつも入っていると崩れてしまうおそれがあります。その場合は甲(きのえ)がしっかりと根を張って崩れないようにしてもらえればよいわけです。
辛(かのと):大きな山の中にある宝石の存在は目立ちません。
壬(みずのえ):大きな山である戊(つちのえ)は堤防の役割も果たしますので、大水または大河である壬(みずのえ)が押し寄せても、くいとめてくれます。
癸(みずのと):パサパサに乾いた土に潤いを与えてくれる癸(みずのと)の「雨の水」の存在は大切です。石頭で頑固な戊(つちのえ)が癸(みずのと)の存在により柔軟性が加わるといった関係です。
山は不動でゆるぎない信用でもあります。「戊(つちのえ)」が「信頼」や「信用」の「信」の代名詞であるのも納得というものです。
本日は戊(つちのえ)だけに固い内容となりました。お付き合いいただきまして感謝申し上げます。