暖かい冬はありがたい?

暖かい冬。過ごしやすいけれど、海ではワカメが育たないのだとか・・・ワカメが育たないと、それを食べるアワビも痩せてしまい、問題はひとりワカメにとどまらないようです。冬が冬らしく寒くないと、色々な弊害が起こるのは事実です。

さて、私は九星気学でも四柱推命から見ても「土」に属するのにも関わらず、いただいた鉢植えを長持ちさせるのが苦手です。お祝いに頂戴した胡蝶蘭も、自分で買ったシクラメンも、何とかそのシーズンもてば万々歳といった感じです。

あるとき、これならズボラな私でも大丈夫!と思って、『クロッカスの水栽培』に挑戦しました。小学校の時にクラスみんなで育てたのも懐かしく、クロッカスの球根と共に水栽培用のプラスチックの容器も購入して、落ち着いた秋のある日、「根が出るすれすれの水に」という説明を守って球根をそっと容器に入れました。

最初は日陰において、根っこが十分に伸びてきたら明るい場所に移動させてください、ハイハイ。

その後は水をこまめに取り換えて見守りましょう、ハイハイ。

根っこはすぐに元気に伸びてきたので、食卓からも眺められる明るい窓際に容器を移しました。間もなく芽も出て、ぐんぐん成長していきます。茎も葉っぱも丈夫に育ち、冬の間も元気にすくすく育ってます、あとは春の訪れを待つだけ・・・

2月、花が咲くような芽が見えます。あとちょっとかな。

3月、そろそろ咲いてもよい頃、いつかいつかと待ち遠しく、まちどおしく・・・

けれども待つ甲斐なく、花開く日は永遠にやって来ませんでした。青紫色の可愛い花はどこへいってしまったのやら?残念な気持ちと、水栽培すらまともにできなかった劣等感に似た気持ちを抱えたまま季節はめぐり、随分経った頃、園芸の専門の方にお話をうかがうことができました。「どうしてクロッカスは咲かなかったのでしょう?」

するとこんな答えが。・・・冬の間どこに置いておかれました?ずっとあたたかいところに置いてませんでしたか?

頭をグワーンと殴られた気がいたしました。

美しい花を咲かせるためには、厳しい冬の寒さが必要なのだそうです。冬という季節を一生懸命耐え忍んだものだけが、立派に花を咲かせることができるのです。

人もまた同じかなと思います。長く辛く寒い冬を経験した人ほど、美しい花を咲かせるのかもしれませんね。