庚(かのえ)と辛(かのと)

庚 堅強なさまをあらわす漢字。十干では固い金属、土の中の鉱物をあらわします。また、固い金属でできた武器にもたとえられることから、正義のために戦う勇敢なひとが多くいるようです。時には、鋭い刃物となり、相手をやっつけます。言葉も、歯に衣を着せません。小気味よさも与えますが、人の心をえぐることにもなりかねませんので注意が必要です。ヒーローに憧れ、自ら英雄的存在になるひとも多いようです。まさに、強く雄々しいイメージですね。そういえば、ウルトラマンも鉄腕アトムも仮面ライダーも、固い金属のイメージがありますね。また、政治家や、義の精神を掲げる法律に携わるひとに、この「庚」をもつひとが少なくないようです。「庚」がよい働きをするためには「丁」で鍛錬される必要があるようです。ぽたぽた垂れる雨水の「癸」があると金属は錆びますので、持病が疑われます。

辛 原石の金属の「庚」に対して「辛」は宝石などの貴金属にたとえられます。キラキラ光る宝石である「辛」の女性は、可愛らしい容貌でチャーミングなひとが多くいるようです。そして、大概の場合、光る石つまり宝石がお好きです。男性の場合は、光るものを目指すひとが結構います。光るものとは、一等賞・金メダル・トロフィなどです。光るものを手に入れるために、並々ならぬ思いもします。「辛酸」をなめることもあるのです。うまくいかない場合は、「辛辣」な言葉を発することもあります。宝石は大切に扱わないと、脆く傷つきやすいからだと考えます。「辛」は、「新」にもなり得ます。「辛」が清らかな水つまり「壬」と共にあるときは「金水傷官」となり、素晴らしい才能を発揮し、新しい発見や発明も生み出すのです。