徳のある人~四柱推命でオバマさんを鑑定

就活真っただ中の笑顔のかわいいお嬢さんが今日のクライアントでした。頭のめぐりがよいだけに先の先まで考えすぎてしまうところが玉に疵とはいえ、まっすぐ人の話に耳を傾ける素直さは何よりの宝だと思います。カナダへのホームステイ先でも、素晴らしいファミリーに出会えたとのこと。感謝する気持ちを持って日々過ごしていることが伝わり、嬉しい気持ちにさせていただけた鑑定となりました。

 

さて今日は、オバマ大統領を四柱推命でみてみたいと思います。

1961年8月4日19時24分ハワイ生まれです。レイモンド・ロー式に時柱を割り出すと示された時間のマイナス31~32分で計算することとなり、18時47分で見ていくことになります。

年 辛丑(かのとうし) 比肩 飛刃 天合神 月合神 大成神

月 乙未(きのとひつじ)比肩 羊刃 天合神 月合神 大成神 徳禄神 双禄神 芸禄神 福星神 調和神

日 己巳(つちのとみ )印綬 陰刃 天合神 月合神 人徳神 双禄神 学禄神

時 癸酉(みずのととり)食神 隔虫 地徳神 文才神 衣食神

オバマさんを応援している吉神を太字にしてみました。その多さには驚くばかりです。ここまで多いと特筆すべきものであると思います。

通常四柱推命で鑑定する場合、命式にあらわれた干と支のいわゆる八字を中心にみていきます。吉神の存在はそこまで重視しません。しかし、ここまで吉神が多いと並外れているので、しっかり見ていきたい要素になると思います。

天も地も人もこぞって味方しているといってように思われます。9歳からの10年間には「甲(きのえ)」がまわり、「天徳神」「月徳神」がバックアップしています。もともと持っている「天合神」「月合神」を強化する働きがあるため祖先の遺徳・余慶などと解釈され、喜びごとがあるということになります。

史上初の黒人大統領であり、ノーベル平和賞を受賞し、そして今回アメリカ大統領として初の広島訪問という歴史的快挙を果たすことができたのは、まぎれもなく持って生まれた「徳」のなせるわざなのでしょう。これだけの快挙をひとりでやってのけるとは前代未聞なのではないでしょうか。

昨日の広島で、オバマ氏は被爆者と握手を交わし、また別の被爆者とはハグで気持ちを通い合わせ、それを街頭でみている方たちの心もおおいに慰められました。本当に徳のある方の行為とはこのようなものなのかなと感じました。

核廃絶を人生をかけて訴える方たちもたくさんいらっしゃいます。その働きは頭が下がります。それにもかかわらず核を保有する国はそれを手放そうとしていません。日本も武器にとても近くなっているように危惧します。そんな中、オバマさんが現役大統領として世界に核を問題を発信したことは有意義であったし、日本はそれを最大限に生かしていく役目を持っていることを示してくれたと思うのです。

 

そして、それを実現していくだけの力をオバマ氏は持ち併せているということが命式から読み取ることができました。

では通常通り、日干からみていきたいと思います。

まず彼は「己(つちのと)」の人です。己(つちのと)は畑の土で、人や物事を育てていくことが役割といえます。己(つちのと)は陰干ですから、力強さ・たくましさ・見た目のこわさなどは感じさせません。むしろ穏やかで平和的であるといえます。

強面(こわもて)のような強さはない畑の土ですが、その強さは全てのものを自分の養分としていくところにあります。いっけんマイナスと思える事柄も、毒となるような物も、全て蓄えて包み込んで自分の力にかえていく、そういった類の強さがあるのです。

そして彼は「羊刃(ようじん)」を持っています。「殺刃(さつじん)」ともいい、自分自身を強くするものです。陽干(甲・丙・戊・庚・壬)の人が「羊刃」を持つと強すぎになって、強すぎは行き過ぎになったり、人と和合できなかったり、よいとは言えない場合が多いのですが、陰干(乙・丁・己・辛・癸)の人にとっては吉として働くと考えられます。

強い己(つちのと)は、まわりをき込み、み込み、新しいことをこし、己(おのれ)を強く打ち出していける人で、カリスマ性を持ちます。「巻く」も「包む」も「起こす」も全て「己」がありますね。

己(つちのと)が真価を発揮するためには、「丙」の太陽と「癸」の雨の水、そして耕してくれる鍬(くわ)の働きをする「甲」が必要です。オバマ氏は「癸」は時干に、「丙」は外にはあらわれない蔵干として日干にあります。月干の「乙(きのと)」は畑を耕すにはやや力不足ですが、大運の39才からの10年に強い木である「卯」がまわっています。そして、まさにその時なのです、彼が大統領となったのは。

カリスマ性ということを調べてみますと、それは人を引き寄せる力であり、その源は温かさであるといいます。冷たいものに人は敢えて近寄らないからです。人の上に君臨し、強さを誇示し、権力を笠に着るのがカリスマではないのです。どこかの国のトップの人も是非理解していただきたいものです。

日本では、天皇皇后が各地におでましになると、そこに温かさや特別な力が働くようで、特に災害の地域に足を運ばれると人々は歓喜の涙を流して感動します。見せかけでないもの、真に国民をおもんぱかる姿がそこから感じ取れるからでしょう。

中学生のときに行った上野の東京文化会館での「バッハゾリスデン」の演奏に、当時浩宮さまと言われた今の皇太子がいらっっしゃいました。えらそうになさらないそのお姿に、音楽そのものを愛する誠実なお人柄を感じました。また今から15年程前には、昭和女子大学の人見記念講堂で美智子さまのお姿を拝しました。中丸三千繪さんのリサイタルでした。同じ空間にいられるだけでスペシャルな気持ちを味わえました。

今回広島にオバマさんがいらしたのは、日本の皇族が各地に行かれるのと同じようなことかなと思うのです。権力や見せかけの威力ではなく、「徳」を備えた人にしかできない「癒し」の力です。場の浄化にもつながりそうな力です。

それはきらびやかな服装とか軍事的な装備とか威圧的な態度などではない、自然体で穏やかな物腰から生まれる温かさなのではないかなと・・・

武力の強化を図ろうとする力が台頭する中、オバマ大統領の脱核兵器の動きは貴いものです。世界のあちこちが物騒なものとなっていて、我が身可愛さでもの言えないムードがひたひた押し寄せようとしている今だからこそ、オバマ大統領の行動は意義深いのです。

もっとこうして欲しかったという部分も確かにあるでしょう。しかし、国内の反発も想像される中での今回の広島訪問は意義深かったと思います。

本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。