「不思議の国のアリス」のお話に出て来るうさぎさん、時計を持って忙しそうですね。
何をあんなに時間を気にしているのでしょう?
でもよく考えてみるとアリスのうさぎさんに限らず、この世には客観的に見るとおかしなことって実はたくさんあるような気がします。
今日は、そんな「思いこみから自由になったらもっと楽に生きられる」ってお話です。
自分を縛っている典型的な思考のパターンに、「もっと〇〇をしなきゃ!」」という考え方があると思います。
もっと痩せなきゃ!
もっと点数を取らなきゃ!
もっと稼がなきゃ!
など、色々あると思います。
一見、向上心や努力と関係しているようで、「えらいこと」(立派という意味)のようだけれど、実はこれって際限のない欲望の源と結びついていて「えらいこっちゃ」(大変という意味)ではないかと案じます。
もっと痩せなきゃ!ってどこまで痩せたらいいのでしょう?
若い女性の場合は「痩せてる方がキレイ」という思いこみが強くある方が多いです。そのままで十分可愛かったりキレイだったりするのに、まるで「痩せること」が彼女の人生にくだされた至上命令でもあるかのようにこだわっている方が結構います。
こういう方の深層心理なり潜在意識を掘りおこしてみると、「自分は美しくない」という思考のパターンがあることがほとんどです。そして大概は、客観的に見ると「かわいい」とか「キレイ」であったりします。
残念ですね。せっかくかわいくてキレイなのに、自分で認めることをしないから全く幸せではないんです。
食べたものを吐き出して満足するようになったら深刻です。自分で病気を生み出すことにつながります。拒食症と名付けられ、健康体だったのに生理が止まってしまいます。でもまだ「痩せ願望」は続きます。
学校でも、いわゆる「出来る」生徒に多いのが「もっと点数を取らなきゃ!」というものです。
テストの返却をしていて残念に思うことがあるとしたら、「頑張ったね♡」と褒めても「こんな点数じゃダメ!」という答えが返ってくることです。
仮に60点が平均のテストで、90点取ったら、それは十分頑張ったことになります。ところが「あと5点足らなかった」とか言って不服そうにしているのを見ると、反対に「大丈夫かなぁ」と心配になります。もっと素直に自分を認めてあげればいいのになぁと思います。
とかく「自分に厳しい」というのが美徳のように思うフシが私たち日本人にはあるのかもしれませんが、それじゃいったいどこまで頑張ればいいのでしょうね。
よい学校に行って、よい会社に就職するとかいうのはもう時代遅れです。
よい学校に行って、よい人と結婚してなんていうのも時代に逆行しています。
もっとのびやかに自分しかない才能に気がついて、認めて、それを伸ばしていく方がずっと幸せに近い、今はそういう時代です。
そもそも何を以て「よい」なのでしょう?
自分を伸ばしてくれるところ、それが「よい」ところです。そこを過ってしまうから「優秀なはず」の学生がおかしな事件を起こしてしまうのではないでしょうか。
「もっと稼がなきゃ!」・・・うーむ、もしかしたらこれはほとんどの人が思っていることかもしれませんね、特定の富裕層以外は。そしてこう思うことの何が悪いの?とついこの間まで思っていました、この私も。
働き者の日本人なのに、「生む」「住む」「学ぶ」にもお金がかかります。出産費用、住宅ローン、教育費です。
また老人のいらっしゃる世帯に限らず、超高齢化の日本は「老後」にお金がかかることと直面しています。そしてさらにその後も・・・
だからこその「もっと稼がなきゃ!」なのですが、これも自分を縛っているあれやこれから自由になることで随分と楽になるように思います。
仕事がないと嘆くのではなくて、自分しかできない何かを見つけてみる、とか。
そもそも「仕事」は「働くこと」で、「働く」とは「傍(はた)を楽にする」と聞いたことがあります。
人気絶頂の芸能人がよく口にする言葉に「お仕事させていただく」という言い方がありますが、あの言葉には学ぶものがあると思います。自分が資本のタレントさんにとって「お仕事をいただく」かどうかは死活問題ですものね。
市井で生きる私たちも、同じことです。「お仕事」があること、自分を生かす場所があることに感謝することがさらなる「お仕事」を呼び寄せるような気がします。
大切なことは「今ある自分を受け入れる」ことかなぁと思います。
自分を認めない人が人を認めることはないといいます。
自分を認めないなんてつまらないことです。
自分て結構かわいいなと思ってみる。「きれいね♡」と言われたら「ありがとう」と答えてみる。
テストでいい点とったら、そんな自分をねぎらってみる。「がんばった自分」にご褒美をあげてみる。
収入がもっと欲しいなら、自分の得意を伸ばしてみる。勇気を出して何かに挑戦する。
どんなふうに生きてもあなたの人生です。
そろそろ「思いこみ」から解放されるときかもしれません。
自分を認め、まわりに感謝できたら、幸せはもうそこにあります。
本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。