四国に住む方がユズを送って下さいました。秋から冬にかけては、スダチにカボス、そしてユズが食卓に豊かな香りを演出してくれます。柑橘系の香りは気分爽快、気持ちがすっきりしていいものですね。
爽やかなユズの香りのように、昨日この春卒業した生徒が訪ねてきてくれました。大学受験に再チャレンジをしている子です。中世ヨーロッパの宗教改革について非常な興味を覚えている子で、もともとひらめきのある生徒でした。
この時期不安で仕方ないというので、しばらく学校で話を聞いていたのですが、私のお腹も空いたことだし、駅近くのカフェに移ってしばらく・・・。するとお店の前を、やはり卒業生がちょうど通りかかったのです。目的意識の高さから同じく浪人をしている子ですが、どうしているかなと思っていたところでしたので驚きました。
お店のガラスの入り口を通りかかるのはわずか3秒ほど、こちらが顔をあげてそのタイミングで視界に入らなければ気がつかなかったことです。
お母さまとの待ち合わせまでの10分ちょっとの時間、彼女も呼んで3人で時間を共有しました。
昨日はこんなこともあろうかと用意していたルーンストーンが役に立ちました。ストーンの答えのあまりのドンピシャぶりに、元生徒たちはすっかり悩みが消えていったようです。今の自分を知り、これからの対策がわかれば、おおよその悩みは消えてしまいます。
そして「天はいつも人の幸せを願っている、その大学に合格することがその子の幸せになるなら合格するけれども、合格しないことがよい結果ということもあり得る」例を紹介しました。「思い通り」でないことがよい場合もあるのです、当然ながら。
最も幸せなのは、自分がこうやりたいというのと天の意図が合致したときです。ですから自分の心の声に耳を傾けることが大切なのですね。ふたりの生徒たちは、会ったときとは全く違う晴れやかなすがすがしい表情で別れていきました。
さて雨の降る中、今日は地元の小学校の学芸会でした。秋から週1回だけ子どもたちの成長のお手伝いに関わっているので、子どもたちの晴れ舞台を見に行ったのです。
動物たちになりきっている子、海賊やお姫さまの役もいれば、ちょっと間抜けな泥棒もいます。
1年生の子どもたちの、はにかみながらも得意げな表情にわくわくしました。
「悪いこころ」をひろめようとする魔女の世界のものたちが、結局は「手と手をつなぎあう優しさ」にはかなわないという内容の劇もよかったですし、6年生の「ライオンキング」のセリフ・衣装・大道具の完成度はすごいなと思いましたが、何より感動したのは特別支援学級のこどもたちの劇でした。
「やさしいこころ」が花を咲かせるという「花咲き山」というお話があるのですが、それをアレンジした劇でした。自分をあとにしてひとの幸せを願った男の子が山に花を咲かせました。それがきっかけで、花を咲かせる心がひろまっていくというものです。
そして最後に「これからぼく(わたし)はこんなことをしていきます」とひとりひとり宣言するのですが、その一生懸命に紡ぐような言葉に心が打たれました。
上手な歌や演技が素晴らしいのは勿論なのですが、たとえたどたどしくても、心の底からでてくる言葉にはグッとくるものなんだなぁとあらためて思いました。
私もこんな言葉を紡いでいける人でありたいなとも思った次第です。
今どきは学習時間の確保から、昔ながらの純粋な「学芸会」は影をひそめて、代わりにいろいろな教科内容を盛り込んだ「学習発表会」をやる小学校も増えています。
理科で学んだ魚の生態を取り入れて劇に仕立てたり、地域の産業を調べた結果を模造紙に書いて説明する・・・などいろいろですが、純粋に「劇」を作り上げることで子どもたちの五感や筋肉、そして心が発達していくんだなというのを実感した今日の「学芸会」でした。
みんなで一つのものを作りあげる幸せを、今日子どもたちは身体全体で味わったのではないかなと思いました。
本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。
「花咲き山」で子どもたちが咲かせたお花のように、皆さまの心にも幸せのお花が咲きますように!