今日は魁ごう(かいごう)について私の知る限りでお話させていただきます。簡単にいうと、吉凶共に激しく強い星の生まれというのでしょうか。芸術に秀でたものを持ってらっしゃる方も多いのが特徴です。
日本人の誰もが知っているあの文豪たちも、この「魁ごう」の持ち主です。
川端康成・芥川龍之介・太宰治・三島由紀夫、この文豪たち全員が「魁ごう」の方たちです。
また、「魁」は「さきがけ」とも読み、「かしら・集団の指導者」の意味ですし、「ごう」という漢字は「あみがしら」に「正」と書き、「北斗七星の柄」を指すものです。北斗七星は北極星を探すための目印ともなる星です。そして北極星はといえば、お空の羅針盤ともいえる星で、かつては旅人を導く大切な星でした。この星を中心として天の全ての星が動くわけですし、不動ですからパワーがあります。
つまりパワーのある星を指し示す役割があるということでしょうか。
さて、その日干は、庚戌(かのえいぬ)・戊戌(つちのえいぬ)・庚辰(かのえたつ)・壬辰(みずのえたつ)の4つです。60分の4の確率であらわれることになります。
何故全部で60通りなのかという説明をします。既におわかりの方は読み飛ばして下さいね。
十干(甲乙丙丁戊己庚辛壬癸)と十二支(子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥)の組み合わせは全部で60通りです。何故120通りではないかというと、陽の干には陽の支しか結びつかないからです。
例えば、甲(きのえ)は陽の干ですから、陽の支の「子・寅・辰・午・申・戌」しかつきません。ですから、甲子(きのえね)や甲寅(きのえとら)はあっても、甲丑(きのえうし)や甲卯(きのえう)はないのです。
また、陰の干には陰の支がつきます。乙丑(きのとうし)や乙卯(きのとう)はあっても、乙午(きのとうま)や乙申(きのとさる)はないのです。
次にそれぞれの文豪たちの日干をあげてみます。
川端康成 庚戌(かのえいぬ)
芥川龍之介 壬辰(みずのえたつ)
太宰治 庚戌(かのえいぬ)
三島由紀夫 戊戌(つちのえいぬ)
もう少し知りたい方のために生年月日と三柱も載せてみます。生まれた時間はわからないので四柱にはなりません。
川端康成 明治32年6月11日生まれ~昭和47年4月16日没 72歳でガスによる自殺
己亥(年)庚午(月)庚戌(日)という三柱の方です。
芥川龍之介 明治25年3月1日生まれ~昭和2年7月24日没 35歳で睡眠薬により自殺
壬辰(年)壬寅(月)壬辰(日)という三柱です。現代文の授業では「辰の年辰の月辰の日生まれで龍之介と名付けられました」と教えますが、実際には3月1日はまだ前の前の月の寅月なのですね。
太宰治 明治42年6月19日生まれ~昭和23年6月13日没 何度かの自殺未遂の末、愛人と玉川上水にて入水自殺
三島由紀夫 大正14年1月14日生まれ~明治45年11月25日没 自衛隊市ヶ谷駐屯地において割腹自殺
それぞれの文豪の方たちが文学の世界に果たした役割が大きいのは皆さまご存知の通りです。日本ばかりか世界の文学に風を巻き起こし、今なお強い影響を与え、ファンも多く、歴史に残る仕事をして下さいました。そして自らの手で人生の幕引きをされました。全て「魁ごう」の生まれということ、偶然の一致とは思えません。
また日をあらためまして、個々の方の命式を読み解くことをしていきますね。皆さまが本当に知りたいのは、いつどのように活躍したか、どのような功績を残したか、またどのような悩みを抱えたのかということかもしれません。じっくりと向き合ってみたいと思います。
最後に、いま活躍している「魁ごう」の方たちをご紹介致します。
大谷翔平(日本ハム投手・二刀流として注目・日本人最速の163㎞を記録)壬辰(みずのえたつ)
桐谷実玲(女優・楊貴妃の生まれ変わりと言うひともいる・ニュース番組にも出演)庚戌(かのえいぬ)
徳井義実(芸人、チュートリアル・最もイケメンのお笑い芸人としても名高い)壬辰(みずのえたつ)
きゃりーぱみゅぱみゅ(タレント・カワイイ文化を世界に発信・存在そのものがユニーク)庚戌(かのえいぬ)
小藪千豊(こやぶかずとよ・お笑い芸人・ひょうひょうとした風貌ながら鋭い)庚戌(かのえいぬ)
南原清隆(ウッチャンナンチャンのナンチャン・俳優として大河ドラマにも出演)戊戌(つちのえいぬ)
中村中(なかむらあたる・歌手・性同一性障害であることを明かす)戊戌(つちのえいぬ)
野田佳彦(第95代総理大臣)壬辰(みずのえたつ)
安倍晋三(第90・96・97代総理大臣)庚辰(かのえたつ)
スポーツ界の、あの人も、またまたあの人も魁ごうを持ってらっしゃいます。そのうちまたとりあげたいと思います。