美に携わるTさんが「ぜひ若冲を見て感動して下さい!」と勧めて下さることもあり、今日思いきって上野に行ってみました。母をケアセンターに送り出し洗濯をすませてからの出発ですから、到着したときにはもう日が高くて待ち時間が290分・・・5時間待ち!?残念ですが即座にやめて、代わりに国立博物館に向かいました。
待ち時間ゼロで「黄金のアフガニスタン展」に入れました。
文化のクロスロードであったアフガニスタンの文化のなんと豊かであったことか、国の危機的状況から命がけで守られた「奇跡の秘宝」の数々をじっくり見てまいりました。殊に、遊牧民の王族の墓に埋葬されていた豪華絢爛な宝飾品に、日頃宝石に疎い私ですらうっとりさせられました。
ちょうど紀元をはさんで前後200年の頃だというのに、王妃の冠やネックレスなどの模様はハートに滴(しずく)、そして三日月、さらにはドラゴン・天使など現代でも人気の形が用いられていました。それらが、金(ゴールド)・ガーネット・トルコ石など豪華で彩りも美しいのです。驚きました。
しかしソ連の軍事介入による混乱で、消失や盗難のおそれがあることを察知した博物館員たちが、「自分たちの命よりも後世に受け継ぐ文化を残したい」との思いで、1989年にある場所へ運び込みました。それが2004年に文化財を破壊し続けたタリバン政権が崩壊して、黄金の秘宝が再び輝きを放ったという物語があるのです。
「自らの文化が生き続ける限り、その国は生きながらえる」という言葉がアフガニスタン国立博物館に掲げられているそうです。その精神、私たちも心にとめておかねばと思います。
さて、今日はあらためて今年の「申年」の象意(しょうい)を考えてみたいと思います。
「申(さる)」は固い金属をあらわします。「固い金属」が意味するものは、乗り物で自動車・船・飛行機・バイクなどなど。またこの「申(さる)」は武器にもなります。
ここ連続して、乗り物関連の事故に加え、今日は日本でも鉄砲を使った事件がありましたね。
事故や事件で尊い命が犠牲になることも避けたいですが、言葉の暴力は深く心を傷つけます。それなのにあちこちで「過激な発言」が支持されているのですから首をひねります。が、これとても「申(さる)」の象意だと気がつきました。
「申(さる)」は固い金属なので、ナイフの意味もあるのです。そうなると、心をえぐるような鋭く斬り込んでくるものということにもなります。
それが、過激な発言であれよあれよという間に広く浸透してしまったトランプ氏支持という奇怪な現象であり、また同じく排他的で過激な発言で知られたドゥトルテ氏です。先日フィリピンで次期大統領に選ばれたこの人もまた、放言・失言・暴言の数々がかえって支持されているようなのです。
さらに、あの大人の国フランスでも、ナチスを猛省したドイツでも、またポーランドや北欧の国でも、偏った激しい言葉に国民がうかされているのは、この「申(さる)」の起こす現象なのかもしれないなとふと思いました。
乗り物関連のトラブルも起こらないでほしいと願います。
ところで若冲といえば、ニワトリの絵で名高いですね。実は私は、何が苦手ってニワトリさんが苦手なのです。あとお猿さんは嫌いではないのだけれど、幼い頃動物園のゴリラが水を飲むところを面白いと思ってみていたら、そのゴリラがオリを挟んだ目の前にいつの間にかやって来て、口にふくんだ水を私目がげてふきかけたのです。以来ゴリラも苦手です。
鳥と猿・・・酉と申・・・「申」と「酉」は私の空亡なのです!そんなことが、今日ニワトリの絵で有名な若冲にたどりつけなかったことや、かつてゴリラに嫌われたことと関係があるかはわかりませんが、珍しい現象であったなとおもいます。空亡については、日をあらためて解説いたしますね。
本日もおつきあいいただきまして、まことにありがとうございました。