糸 by 中島みゆき

昨日は仕事帰りに、日本の伝統技術の功労者である方とお会いしました。結城紬の世界では名を知られた存在で、優しい語り口とユーモア溢れるトークでまわりの人をひきこむ「がんちゃん」と呼ばれる方です。

珍しい機織り機と、織物をする姿を見せていただきました。

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糸の紡ぎ方からして違うということがわかりました。ふんわりと空気もいっしょに織り上げるかのような方法で、結城紬はできるのです。同じ繭から紡ぐ糸なのに、糸の引っ張り具合などによって固さや風合いが全く異なるものとなっていくのですね。驚きました。

人と人との関係も同じところがあるかなと思いました。ちょっとした加減でやわらかく伝えることができたり、反対にこわばってしまったり・・・

私の大好きな中島みゆきのこの歌、たくさんの方が好んで歌ってらっしゃいますね。

 

糸   作詞・作曲・歌 中島みゆき

 

なぜめぐり逢うのかを 私たちはなにも知らない

いつめぐり逢うのかを 私たちはいつも知らない

どこにいたの 生きてきたの

遠い空の下 ふたつの物語

 

縦の糸はあなた 横の糸は私

織りなす布は いつか誰かを

暖めうるかもしれない

 

なぜ生きてゆくのかを 迷った日の跡のささくれ

夢追いかけ走って ころんだ日の跡のささくれ

こんな糸がなんになるの

心許なくて ふるえてた風の中

 

縦の糸はあなた 横の糸は私

織りなす布は いつか誰かの

傷をかばうかもしれない

 

縦の糸はあなた 横の糸は私

逢うべき糸に 出逢えることを

人は仕合わせと呼びます

 

中島みゆきの歌は対句の美しさが歌を奥深くしているように思います。また最後の部分、「幸せ」でなく「仕合わせ」としたところも意味が深いですね。

「人を見つめるまなざしの優しさ」、「人に寄り添う感受性と強さ」、「なりきることをやってのける覚悟」が中島みゆきの魅力かな。

覚悟を持って自分の使命に気づいて生きていけたらなと思うこの頃です。

本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。

よいめぐり逢いが皆さまに訪れますように♡