最高に嬉しいことがありました。大切な生徒たちとの心の交流です。鑑定のお仕事の一方で、高校で教壇に立ってもいるのですが、どんな美味しいものをいただくよりも、どんな楽しい交際をするよりも、生徒たちと過ごす時間が私にとっては何より魂が喜びを感じているように思います。もしかしたら、『魂の交流』といった方がよいのかもしれません。いつの頃からか、心の深いところからの喜びを感じるとき、「魂が喜んでるなぁ」と感じられるようになりました。
この一年もたくさんの魅力的な生徒たちと過ごしましたが、やはり卒業に向けて進路や生き方を真剣に考え始める高校3年生は大きな心の成長を遂げることから、やり甲斐を感じさせてくれます。今日はその子たちとの最後の授業でしたが、全員のキラキラした瞳がこちらに向けられる喜びは、何にも代えがたいと思います。
今年度も色々な生徒たちとの出会いがありましたが、わけても3年生で古典を選択してくれた生徒たちとは、とても密度の濃い時間を過ごすことができました。卒業後の進路は推薦その他の方法でほぼ決定している彼女たちは、古典を受験の道具としてではなく、単なる教養としてというのでもなく、これからを生きる知恵や糧として受けとめてくれました。
「桃花源記」という桃源郷の言葉のもととなった話を学んだことから、各自の理想郷を尋ねたところ、次なる答えが返ってきました。以下全て、本人の了承を得て載せています。
私が考える理想郷は個人の尊重がなされた世界です。幸せの感じ方はそれぞれ違うわけですが、その人が伝えたい何かを誰でも発信できる世界こそ理想だと思います。政治も、どうしても地位や財産のある権力者に発言の機会が多いように思うのですが、国民一人ひとりの主張にもう少し力があってもいいと思う。そのためには、トップに立つ人の職業も人材も敢えてコロコロ替えて、それぞれの分野から見た新しい政策を行っていくことで、個人は尊重されつつも自由な世界をつくれるのではないかと考えます。(M・S)
私にとっての理想郷は、ニライカナイ。沖縄の人の考える平和郷であり理想郷です。沖縄は過去につらいことがあったからこそ、今の沖縄があるのだと思います。そこでは少しのけんかもするけれど、常にみんなが笑顔で楽しく暮らせる幸せな場所です。ニライカナイを現実にするためにも、心を広く持ち、良い事と悪い事の判断をして、相手に自分の意見を言ったり、逆に聞いたりして、問題が起きたらそうやって解決します。互いに納得できることが大切なのです。本音でぶつかり合うことで、けんかしたり笑ったりして家族のように過ごせると思うのです。(M・T)
「常に幸せで満たされる世界」が私にとっての桃源郷です。戦争もなく、世界中どこも平和で、ある程度のお金と自由を誰もが持っている世界。この理想に近づけるために、私はまず自分のまわりの人たちを笑顔にしてあげられるようにします。進学先でしっかり心理学を学んで、色々な人の悩みを解消してあげられるようになりたいです。私自身は好きなことをしている時に幸せで満たされるので、好きなものをたくさん増やしていくことも桃源郷に近づく方法かもしれません。(S・M)
私が考える理想郷とは子ども達が自分の夢を実現できる世界だ。まずこの日本がそんな理想郷になるためには教育制度の改革が必要だと思う。オランダの教育制度がひとつの理想の形である。15歳まで殆どの子どもが全く同じ勉強をする日本の制度に対し、オランダでは12歳から職業訓練中等教育、上級一般中等教育、大学進学中等教育の中から自分の進路にあった中等教育を選を受けることができる。ユニセフの調査によるとオランダの子どもの幸福度は先進国29ヵ国の中で最も高く、労働生産性は日本の1.5倍という結果を出している。より早く夢の実現のための勉学に励むことができれば、より確実に夢の実現に近づくことができると思う。全ての子どもたちが自分の夢を実現できたら、それはあらゆる人にとっての理想郷になると思う。(A・W)
私にとっての桃源郷は、みんながいやな思いをすることがなく、お互い成長し合えるところです。人は辛いことや悲しいことを乗り越えた時、一番成長すると思います。故意に傷つけたりすることはあってはならないと思います。相手のことを考えて行動して成長していける場所が桃源郷だと思います。積極的に注意もアドバイスもできたら互いのためになり成長があるはずです。いやな気持ちにならないためにも言い方には気をつけるということも大事です。まず私が進んでそれをやって周りに広がるといいなと思います。(A・U)
私にとっての理想郷は、老人や障がい者、妊婦などいわゆる生活弱者と言われる人たちにみんなが優しくできる暮らしのことだ。そのためには、自分から優しく接したり手助けをしたりする。やはり理想郷を手に入れるためには自分から働きかけほかの人にもよい影響を与えて「私も優しくなろう。」などの気持ちを持ってもらうことだ。(M・F)
自分の頭で考え、自分の言葉で答えを探す生徒の姿から学ぶことは多いです。自分で行動を起こすことは、開運の一歩ともいえます。
いろんな喜びのときがほかにもありましたが、純粋な美しい魂と触れ合ったときは最高の喜びとなります。この記事を書くにあたりルーンをひいてみましたら、イングという「完璧」を表すストーンが出ました。「満足のいく結果」とも「文句なしの状態」とも見ることができます。
おつきあいありがとうございました。またご紹介させていただきます。