最近、朝一番に夫と確認し合うのは、同居の義母のこころの健康です。この母の気持ちが明るいと我が家はそれだけでハッピーだし、今日は落ち込んでるとなると、どうやってテンションをあげていこうかと腐心します。
おおざっぱな私と違って細かいところに神経を使う義母は、それだけ心配も多くなるようです。
そんな時、音楽は恰好の癒しになるのですが、最近わさわさして一緒に音楽を楽しむことをしていなかった反省から、今日は私の下手くそな二胡を聞いてもらいました。たとえ下手でも、生(なま)はテレビの向こうやCDから聞こえてくるものとは違うようです。実際の空気の震えが伝わるのでしょうか。
振動が心の波動と周期だかが合うとき、感情にも変化が現れるように思います。すると表情も豊かになり、食欲も起こり・・・健康にひと役買っているようです。それに忍耐強い義母は、いつまでも付き合って聞いてくれます。時には口ずさんで。ありがたいことです。
どうして二胡を習うことにしたのか、理由は忘れてしまいました。ただ、二胡を習ったら弾いてみたい曲はありました。
「蘇州夜曲」です。
蘇州夜曲 作詞 西條八十 作曲 服部良一 歌 李香蘭
君がみ胸に 抱かれて聞くは
夢の舟歌 鳥の声
水の蘇州の 花散る春を
惜しむか 柳がすすり泣く
花を浮かべて 流れる水の
明日のゆくえは 知らねども
今宵映した ふたりの姿
消えてくれるな いつまでも
髪に飾ろか 接吻しよか
君が手折りし 桃の花
涙ぐむよな おぼろの月に
鐘が鳴ります 寒山寺
この歌は李香蘭こと山口淑子が歌うことを前提に作られた映画「支那の夜」の劇中歌として作られたものだそうです。当時支那と呼ばれた中国のちょっぴりエキゾチックなムードと、清潔感ある日本的な風情、そしてロマンチックな雰囲気が微妙にひとつになっていて、甘やかな情感たっぷりの曲ですね。
中国語と日本語両方の言語に通じているのと、その稀な美貌によって映画「支那の夜」では二枚目スター長谷川一夫と共演して大人気だったようです。が時代が戦争に向かっていく時だったため、軍事裁判にかけられたり、身を隠して中国から船で脱出したり、まるで映画のような波乱に満ちた人生を送ったそうです。
日本に帰ってからは、女優業のほかテレビ番組の司会なども任され、才能もまた豊かでとどまるところを知らない人生です。アメリカにもミュージカルの勉強に渡っていたこともあったとか。
その後、かの田中角栄に見出されて自民党から政治の世界にも進出します。政治家山口淑子の誕生です。
いま生きていらしたら、今現在の政治について、今現在の自民党について、また野党に対して何て言うでしょう。
参院選や舛添さんが辞任された結果の都知事選も近いこの頃、「政治」を自分たちのものと認識していく必要があるとたくさんの人が実感してらっしゃるのではないかと思います。
皆が生きやすいそんな世の中でありますように。
本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。