言葉にエネルギーを持たせるには

何かを人に伝えるときに大切なのは、「言葉にエネルギーを持たせること」だと思います。

全く同じ言葉でも、それを使う人によって伝わるものが違ってくるのは、そこに強い情熱や真実味があるかどうかだと思うからです。

情熱や真実味の感じられない言葉は、ただ空疎に頭の上を通り過ぎてしまうのではないでしょうか?

 

ヒーリングやカウンセリング、また日頃教師として教壇に立つ身として、最も大切にしたいのは「言葉のエネルギー」です。

 

これがないと、せっかくサロンにいらしていただいても、いらした方の心に寄り添うことはできません。

これがないと、授業が面白くないばかりか、児童・生徒の心をつかむことはできません。

 

英語の表現で「感動する」ことを受身の言い方を使って「moved」と言いますね。

「感動する」とはすなわち「心を動かされた」ということなんですね。

感動するって、知らぬ間に、勝手に「心が動いてしまった」状態なのではないかと私は思うのです。

 

それはまるで魔法のように、いつの間にか心が動くことです、予期しないのに。

そうして、そこには文字通り「魔法」のようなパワーが働くのではないかと思うのです。

 

私は、ヒーラーになると決めた日からほぼ毎日やっていることが実はあります。

それは道で、街で、電車の車内で、もちろん学校で、そして当たり前ですけれどもサロンにてやっていること。

 

出会う全ての人の幸せを願う、ということです。ウソみたいですか。

聞く人によってはアホみたいと思われかねないので、あまり言ったことはありません。

 

 

道ですれ違う人、老若男女、誰であっても、です。

 

ベビーカーに乗ってる赤ちゃんの幸せを願うのは比較的簡単なことですね。だって可愛いですものね。

お年寄りや障害を持ってらっしゃる方にも人は優しくなれます、だいたいにおいて。

でも、不愛想な表情をしている人にも、喧嘩しそうな親子にも、くたびれた会社員にも、「幸せにね」って祈るんです。

 

たまに人間ですから忘れてしまうこともあります。

そういう氣になれないこともあります。

 

先日混んでいる通りを歩いている時、杖で身体を支えて歩く男性が、前をぴょこぴょこ歩いていた小学生ほどの男の子の足を、その杖で叩くのを目撃してしまいました。

あまりに一瞬の出来事でしたので信じられなくて、隣りにいた娘に「今の見た?」と確認してしまいました。

娘もあっけにとられていて、「驚いた!でも男の子はもっとびっくりしたろうね」と気の毒がっていました。

 

男の子は一緒に歩いていたお母さんに「何だかわからない」という顔をしていたように見えました。

杖の男性は、きっとやり馴れているのでしょうね、何食わぬ顔で、何か抗議してもきっとしらばっくれるのではないかという感じでした・・・

 

こんな場合は、この杖の男性の幸せを思うことはなかなかしづらいです。

けれど、何故そういうことをするような人になってしまったかを想像すると、憎む気持ちにはならなくて済むんです。

もちろん、やったことはよくありません。

けれども、きっとその男性は、ずっと思い通りにならない人生をたどってきた可能性が高いわけです。

愛された経験が少ないのかもしれません。

もしかしたら、幼い頃、母親に虐げられた経験があるのかもしれません。

 

そんな時、楽しそうに、自分のすぐ目の前をお母さんと並んで歩く男の子がいた。

ぴょこぴょこ踊るように歩くその男の子は、杖の男性の行く手を阻むように感じた。だから叩いたのかもしれません。

邪魔だ!という勝手きわまる思いこみを持っていたことは明らかですし、やり方に陰湿なものを感じてぞっとしました。

が、そこには人に理解されない暗い何かが潜んでいる・・・のだとしたら、やはりこの男性にも光は必要です。

受け取らない可能性も高いですけれど。

 

でも、この時ばかりはすっかりこの男性の幸せを思うことなど忘れてしまっていました。

それより、ショックを受けただろう男の子のことはお祈りしました。

 

 

さて、何故こんなこと(すれ違う全ての人の幸せを思うこと)を始めたかというと、これによって、自分が本当に人に寄り添う人であるのかを確認し、その力を強化したかったんですね。

 

たまに忘れちゃうけど、これをやり続けてまる3年が経とうとしている今、私の言葉にはエネルギーがあると多くの方から言われるようになりました。

 

心で思っていること行動言葉を統一させる、ということにチャレンジしていたみたいです。

そうしたら私の発する言葉にたくさんの人が共感して下さり、そこからよいことが次々に起こっています。

 

信じる力が強いのだと言って下さる方もいます。

そうかもしれません。

 

これからもひとりでも多くの方が幸せでいられるように、私にできる最高のことをし続けていきたいなと思います。

 

本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。