「64ロクヨン後編」観てきました。生きるって大変だなぁとしみじみ思った深く重い映画でした。上映会場をあとにする人は皆、人生の重苦しさを背負った寡黙な集団と化していました。しばらくは何か言葉にするのが不謹慎のようにも思えたからでしょうか。
人生という重いテーマと同時に、組織に生きることの難しさを知りました。男性(今は女性もですね)は外で頑張ってるんだなとつくづく思ったのでした。上司の人間性によっても随分状況は違ってくるのでしょうね。ひとりの人を生かすか潰すかという大問題です。
それにしても主演の佐藤浩市は何か背負っている人の役が上手ですね。
そんなことを思っていたら、夕方、信頼するTさんから電話をいただきました。新しいチャレンジをしようと思っていることを伝えたら、ちょうど佐藤浩市の役者魂について話をきかせてくれました。かつて同じく役者を目指していたTさんにとっては身近な人なのかもしれません。
大役者である三國連太郎の子であるがために乗り越えなくてはならないものは、並大抵ではなかったとTさんは語ります。その佐藤浩市が、最近のテレビ番組で、若くて売れない役者の卵に、「リスクのないチャレンジはない」と言い切ったそうです。
なるほど!実体験に基づく言葉には真実味がありますね。
さて、今日の映画の主題歌は「風は止んだ」でした。作詞・作曲・歌は小田和正。
♪生まれて来たそのわけは 今もなお分からないけど それでも 生きてゆくその意味は 少しだけ分かったかもしれない♬ という、映画の主題にぴったりの歌でした。
風は天からのメッセージであることが多くありますね。今日の歌は「風」の中に答えがあるというこの歌です。
風に吹かれて ボブ・ディラン Blowin’ In The Wind by Bob Dylan
How many roads must a man walk down どれだけの道を歩いていったら
Before you call him a man 人って認められるのかなぁ
How many seas must a white dove sail どれくらいの海を渡っていったら
Before she sleeps in the sand 白い鳩は砂で休めるんだろう
How many times must the cannon balls fly いったい何度鉄砲弾を飛ばしたら
Before they’re forever bannd 永久禁止ということになるんだろう
The answer,my friend, is blowin’ in the wind 答えはね、風の中さ
The answer is blowin’ in the wind 吹く風が答えを知ってるさ
How many years can mountain exist 山って何年そびえているのかなぁ
Before it’s washed to the sea 海に流されていってしまうまでにね
How many years some people exist 人は何年この世に存在しているものなの
Before they’re allowed to be free 自由が許されるまでにだよ
How many times a man turn his head 人はどれくらい顔を背けるのかな
Pretenndinng he just doesn’t see 見ないってふりするためにさ
The answer, my friend, is blowin’ in the wind 答えはね、風の中さ
The answer is blowin’ the wind 吹く風が答えを知っているのさ
How many times must a man look up 人はどれくらい上を見てないとならないのかな
Before he can see the sky 空を見ることができるまでにさ
How many ears must one man have いったいいくつの耳を持たねばならないの
Before he can hear people cry 人々の泣き声が聞こえるようになるまでにだよ
How many deaths will it take till he knows いったいいくつの死を経験したら
That too many people have died あまりに多くの人が死んだことに気づくんだ
The answer, my friend, is blowin’ in the wind 答えはね、そうだよ
The answer is blowin’ the wind 答えは風に吹かれてる君が知っているはずさ
ちょっとチャレンジングな訳をしてみました。答えは風の中、と通常訳されますが、敢えて「もう私たちは知っている」という意味を織り込んでみました。
すごいですね、ボブ・ディラン!20歳ちょっとの若さでこの詩が書けるって天才ですね。
そして彼は、本当に天才です。「辛・癸・壬」(かのと・みずのと・みずのえ)の三奇と呼ばれる所謂天才の星を持っているのです。
しわがれたような声で、世の中に平和を訴える。答えは言わない。言わないけれどみんなわかってるはずでしょう。いつまで見て見ぬふりをしてるのさ。普遍的な問いかけです。
それからご存知せすか?彼は詩人としてノーベル文学賞の候補になったこともあるんですよ。
ちなみに、私はこの歌、ボブ本人の歌も味わいがあるけれども、ピーター ポール&マリーの歌う爽やかなバージョンが好きです。皆さまはいかがですか?
本日もおつきあいいただきましてありがとうございました。
今日もあなたが幸せに過ごせますように!